鈴木 優人

[指揮者、作曲家、ピアニスト、チェンバリスト、オルガニスト]

2002年よりバッハ・コレギウム・ジャパンのプレーヤーとして定期演奏会、カンタータ全曲録音(BIS)および海外ツアーに数多く参加。

2005年、ヴァイオリニストの山口幸恵とともに「アンサンブル・ジェネシス」を結成、音楽監督を務める。オリジナル楽器を用いてバロックから現代音楽までの斬新なプログラムを展開する。東京・渋谷の白寿ホールを本拠に『秋』『冬』『夏』『過ぎにし春』のシリーズ を成功に収めたことが評価され、NHKで制作された『アンサンブル・ジェネシス〜光と影〜』が好評を博す。2011年、横浜市と共催で開かれた神奈川芸術劇場での『エウリディーチェの嘆き』では音楽・ダンス・映像・照明・電子音響との複合的な公演で高く評価された。メンバーの多くが海外を拠点とすることからヨーロッパでの公演も多く、これまでにドイツ、オランダ、スイスの音楽祭に招かれるほか、2013年4月にはベルギーでデビュー。2014年にも意欲的な公演が予定されている。

2008年3月には、バスバリトン歌手ドミニク・ヴェルナー、映像プロデューサー田村吾郎とともに「日独リートフォーラム」 を結成。 ブラームスの歌曲『美しきマゲローネの物語』に、映像・朗読を交えて上演する演奏会をトッパンホールにて企画する。舞台いっぱいのスクリーンに、書き下ろしの油絵と歌詞を投影した手法は、音楽と一体となって表現する優れた演出方法として、各誌に賞賛された。sonoriumにて開かれた第2回公演『冬の 旅』も好評を博す。さらに視覚と聴覚を一体化させるべく、2009年5月新国立劇場中劇場にて『ポッペアの戴冠』公演の共同演出を田村吾郎と担当。2011年、 2012年にも東京・春・音楽祭のワーグナー公演にて映像を用いた空間演出を行う。

2009年よりアンサンブル・ヴォクス・ルミニスの首席オルガニストを務め、シュッツ『葬送音楽』(Ricercar)の録音で2012年グラモフォン・アワード大賞を獲得。

2013年より横浜シンフォニエッタの首席指揮者を務める。

これまでに2007年6月にはトッパン・ホールのランチタイムリサイタル、2008年5月東京オペラシティ・リサイタルホールの「B→C」、 2010年ラ・フォル・ジュルネ音楽祭スペシャル・コンサートなど出演。セッテ・ヴォーチ、アンサンブル・ヴィンサント、N響コンサートマスター篠崎史紀主宰「Maroワールド」など、室内楽も数多く取り組み、多くのアンサンブルで信頼されている。

また蜷川幸男の演出による歌舞伎座『十二夜』への出演を始め、ライブハウスで『フーガの技法』の全曲演奏に取り組んだり、森鴎外翻訳による歌劇『オルフエウス』を指揮するなど、その活動に垣根は全くない。2013年4月には東京芸術劇場にて勅使川原三郎、佐東利穂子と共演。

2013年8月にはブルージュ古楽音楽祭にてリサイタルを開催し、「音楽祭を成功と言わしめる名演」と絶賛された。

作曲家としては、2004年3月バッハの『ゴルトベルク変奏曲』の演奏と自作品を組み合わせた個展でデビュー。大学3年生の時に取り組んだバッハの カンタータ第190番喪失楽章の復元は高く評価され、Carusより出版されている。2006年11月にはドイツ・ワイマール「Melos Logos」音楽祭において、『Apokalypsis II』がペーター・コーイ指揮Sette Vociによって初演され、作品がワイマールのアンナ・アマリア図書館に所蔵される。その他、合唱のための『さふらん』(青山学院大学コール・フロッシュ 委嘱)、パイプオルガンとコンビネーション機能のための『YOKOHAMA』(横浜みなとみらいホール委嘱)、4つの旋律楽器のための 『Apokalypsis V』(ムジカ・ヴィッツ委嘱)、アカペラのための『深き淵より』(東京ムジーククライス委嘱)など作品多数。『深き淵より』は東日本大震災の記念演奏会で バッハ・コレギウム・ジャパンにより毎年演奏されている。(2012年は調布、2013年はニューヨークにて演奏)

日本基督改革派東京恩寵教会、オランダ日本語キリスト改革派教会のオルガニストを務め、教会オルガニストのためのマスタークラスを各地で行う。

1981年オランダ・デンハーグ生まれ。麻布高校を経て、東京藝術大学作曲科を卒業。同大学院古楽科修了。ハーグ王立音楽院修士課程オルガン科および即興演奏科を栄誉賞付きで卒業。アムステルダム音楽院チェンバロ科にも学ぶ。

作曲を永冨正之、尾高惇忠および青島広志の各氏に、指揮を北原幸男氏に、オルガンを鈴木雅明、ヨス・ファン・デル・コーイ、早島万紀子、内海恵子の 各氏に、チェンバロをボブ・ファン・アスペレン氏に、ピアノ・フォルテピアノ及び歌曲伴奏法を、小林道夫、コンラート・リヒター、三善晃、木村徹、ヤコブ・シュテンプフリ、加藤智子、スタンリー・ホッホランド、砂原悟、ロジャー・ヴィニョールズの各氏に学ぶ。オランダ、フォールブルク在住。

作品リスト
「An Anna Blume」テノール、ヴァイオリン(クルト=シュヴィッタース・詩)リサイタル「鈴木優人展」にて初演
「さふらん」混声合唱、ピアノ(立石道造・詩)コール・フロッシュ委嘱
「深き淵より」アカペラ混声合唱(詩編130編)東京ムジーククライス委嘱
「Apokalypsis I」ソプラノ、2ヴァイオリン、チェロ、ピアノ 東京藝術大学にて初演
「Apokalypsis II」8声部の合唱 ペーター・コーイとセッテ・ヴォーチ委嘱
「Apokalypsis III」歌、リコーダー、ヴァイオリン、オルガン ハーレム聖バフォ教会にて初演
「Apokalypsis IV」ポジティヴ・オルガン 東京オペラシティリサイタル「B→C」にて初演
「Apokalypsis V」4つの自由な楽器 ムジカ・ヴィッツ委嘱
「YOKOHAMA」コンビネーション付きパイプオルガン 横浜みなとみらいホール委嘱
ジュネーブ詩編歌による3つのフーガ 神港教会委嘱

公式サイト: http://suzukimasato.com/